旅立ちの日に

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陸はニッコリ笑って頷くと、凜にだけ聞こえるように小声で言った。 「凜くんの見た海の青、きっとまた見れると思うよ」 「……そうかなぁ?」 陸は小さく頷いて言った。 「今度さやかさんと美月ちゃんと海に行ってみるといいと思うよ」 「……3人で?」 「3人で」 陸は頷いてそう言うと、電車の発車時効をしらせるアナウンスがかかった。 すると陸は地面に置いていた荷物を手にとった。 そして陸はニッコリ笑って、その場にいる全員を見渡して言った。 「じゃあ、行ってきます」 陸はまるで近所に買い物にでも行くような軽い口調でそう言うと、手を振りながら電車に乗った。 陸は最後までニコニコ笑って旅立っていった。
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