過去の海、今の海

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「……そっか。白河くんが言いたかったこと、なんとなくわかった」 さやかの言葉に、凛は目を丸くした。 「どういうこと……?」 すると、さやかは少し悩んで言った。 「……凛が気付かないとダメだと思うよ」 その言葉に、凛は肩を落とした。 「……そっか」 「でも、ヒントだけあげる。……凛は、思い通りの海を描けたらそれからどうするの?」 「え……?」 凛はさやかの問いかけににキョトンとした。 「どうするって……」 「その後、なにを描くの?」 さやかの問いに、凛は動揺した。 「それは……」 (……わからない) 「で、でもさ!お父さんたちとの約束なんだ!だから……!」
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