あなたと僕とあの海と

答え

『かまわないよ。相談かね？』

東の了承が出たので、凛は今あったことを説明した。

『なるほど……』

東は飲み込むようにそう呟いた。

「姪はまだ赤ちゃんだからよくわかってないとは思うんですけど、気になって」

すると、電話越しに東の笑い声が聞こえた。

『赤ちゃんとかは関係ないさ。君の姪っ子さんは白河くんの絵を見て気に入ったのだし、絵というのはそういうものさ』

「はぁ……」

凛がよくわからず気のない返事をすると、東はもう一度笑って言った。

『人をひきつける何か、それが白河 陸という絵描きの魅力だよ』

「それは……わかります」