答え

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すると東は真剣な声音で言った。 『わたしはね、教師と生徒である前に、君たちが中学生の頃からの白河くんのファンなんだ』 「……そうだったんですか?」 『あぁ。君の絵を見に行った時に偶然見つけて以来ね』 「えっと……、それが?」 凛が尋ねると、東は苦笑した。 『わたしはね、君が小学生の頃から君のファンでもあるんだ』 「その……ありがとうございます……」 『だが最近の、というよりここ2、3年の君の絵はそれほど好きではない』 凛は突然の厳しい言葉に息をのんだ。 『もちろん、技術的なことで言えば今の方が上だし、格段に上手くなった。 しかしそれ以前の君は白河くんと同じものを持っていたのに対して、今の君はそれを失ったようだ』
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