重荷

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「と、とにかく、お姉さんは凛と絵を見ていってください。こいつは俺がおさえときますから」 男子部員がそう言うと、さやかはかわいた笑いをこぼして頷いた。 「……陸くん、すごい人気だね」 さやかが苦笑してそう言うと、凛も苦笑して頷いた。 「ホントは陸にも頼んで1枚絵を送ってもらおうって話もあったんだけど、こんな調子だからやめたんだ」 「そうなんだ……。ところで、凛の絵はどこ?」 さやかがそう言うと、凛は1枚の絵の前に歩いていった。 そして、さやかはその絵を見て目を丸くした。 予想していなかった絵だったからだ。 ピクニックに行って以来、凛は何かがふっ切れたようだったので、当然海の絵を描いたと思っていた。
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