重荷

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中庭に着くと、そこには凛のクラスだけではなく、様々な屋台があった。 タコ焼き屋、クレープ屋、ワタアメ屋など、それぞれの屋台から食欲をそそる香りがただよっていた。 そんな一角で、一際元気な声が響く屋台があった。 その声の主は海だった。 海は凛たちに気付くと大きく手を振った。 「おぉ~い!こっちこっち!」 海の呼ぶ大きな声に、さやかはクスクス笑った。 「こんにちは、海くん。元気ね」 「祭っスからね!」 海がニカッと笑ってそういうと、屋台の中から渚が顔を出した。 「あっ、さやかさん、こんにちは……って美月ちゃんだ!」 言うが早いか、渚は凛に抱かれた美月に駆け寄った。
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