重荷

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渚は保育士を目指していて、根っからの子供好きなため、美月をニコニコしながら見ていた。 「さやかさんもヤキソバ食べてきますか?」 海に尋ねられて、さやかはニッコリ笑って頷いた。 「凛の分と2つね」 海は頷いて屋台の中から2つヤキソバを取り出した。 「海くんが作ったの?」 さやかが尋ねると、海は苦笑して首を振った。 「俺は料理どころか家事全般できないっスよ」 「じゃあ家じゃどうしてるの?」 さやかの問いかけに、海は渚を見て答えた。 「前までは陸が全部やってくれてました。今は渚がやってくれてますよ」 さやかは苦笑して言った。 「海くんもやらないとダメよ?」 しかし、海はため息をついて言った。 「何度かチャレンジしたんですけど『仕事が増えるだけだから黙って見てろ』って言われるんスよ。ちょっとくらいは出来なきゃなとは思ってんですけどね」
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