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翌日、凛は落ち込んだまま海の家で陸からの電話を待った。 そして夕方6時頃、陸から電話がかかってきた。 最初に海が30分ほど話し、続いて渚が30分ほど話した。 「じゃあ、りっくん。凛くんが相談あるみたいだから代わるね」 渚はそう言うと、受話器を凛に渡してリビングを出ていった。 それを見届けてから、凛は受話器を耳にあてた。 「りくぅ……」 『うわっ!凛くんすごい落ち込んでるけどどうしたの!?』 泣きそうな声で名前を呼ぶと、電話の向こうで陸が驚いていた。 「りくぅ……。やっぱり俺、姉ちゃんのこと好きだぁ……」 『そっか……。もしかして、さやかさんはお姉さんだから悩んでるの?』 陸は一発で言い当てた。 凛は無言でいると、陸はそれを肯定と受け取った。
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