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電話の向こうで、陸は戸惑ったように間を置いて言った。
『凛くんなんですけど、体調とかは大丈夫だそうです……』
「……うん。教えてくれてありがとう」
『それと……毎日泣いてるそうです』
「っ……！」
その言葉に、さやかは涙が溢れだした。
「わたし……もう……どうしたらいいか……わからないの……」
『……さやかさんは、どうしたいんですか？』
その問いに、さやかは涙混じりに答えた。
「凛に……帰ってきて…ほしい……。一緒にいてほしい……」
『……弟として、ですか？』
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