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「……り…ん………?」 さやかが呆然としていると、凛は近付いてさやかから美月を受け取った。 「凛お兄ちゃんに会いたかったのかな?」 美月に笑いかける凛を見て、さやかは慌てて尋ねた。 「どうして凛がここに?学校はどうしたの?」 すると、凛は苦笑して答えた。 「あれから、ずっと苦しくてさ。……大切な人を傷付けたから。 だから、学校に行けるような気分じゃなくてサボっちゃった。 ここに来たのは隆志さんに相談と、……隆志さんの大切な人を泣かせて謝ろうと思って」 そう言って、凛は隆志の墓を見た。
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