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「別にいいよ。
おじさんがうちに連絡くれてたからな。
でも、もう1人で抱え込むなよ?
俺も、おじさんも、おばさんもいる。
親父やお袋だって、凜くんのことが好きなんだ。
だから、みんなで支えればいい。
1人で頑張ろうとするなよ」
さやかは隆志の言葉に頷く。
隆志はそんなさやかの背中を軽く叩き、笑顔で言った。
「とりあえず昼飯にしよう。
腹減ってたら何もできないからな」
さやかは涙を拭って頷いた。
昼食の間も、さやかと隆志は凛に話しかけ続ける。
「凛くん、美味いぞ~」
「早く元気になって、みんなでピクニックでも行こうよ」
「もうすぐ秋だしな!
美味い物いっぱいだぞ!」
「凛の食べたい物、いっぱい作るからね」
その後、さやかの母親の早苗も来て、面会時間が終わるまで、ずっと凛に話しかけ続けた。
次の日も、その次の日も、さやかと隆志は朝から凛に話しかけ続けた。
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