第三話「メイドさんパラダイス(仮)」

8/50
前へ
/260ページ
次へ
         ◆ 呉羽「悪かったわ。 あの二人には後できつく言っておくから。」 先程、部屋に来たお嬢はメイド二人を叱り付けると、ドアの外に追い出してしまった。 その後ドアの外から爆発音や殴りあう音が聞こえたが、二人は生きているだろうか…? 啓太「いいよ、別に。 助けて貰ったしな。 そんな事より、早速本題に入ろうぜ? 琢磨との事だろ?」 お嬢が俺を家に呼びつける時は、決まって用事を押し付けてくる。 しかも大概厄介なヤツだ。 呉羽「そうよ。 このまま何もしなかったら一昨日の二の舞になるわ。 何か対策を立てないと…」 とは言っても俺も有効な策は未だない。 そもそも… 啓太「お嬢がもうちょい積極的になれば、かなりいけると思うぜ?」 そうなのだ。 前回、色々な失敗の要因があるが、一番の要因はお嬢の消極的な姿勢なのだ。 モテたことも彼女が出来たこともない俺の勝手な考えだけど、やはり積極性は必要なのではないだろうか。 呉羽「…だって。 一生懸命話そうとしても上手くいかないし、取り巻きのブロックは激しいし、アンタはホモとイチャイチャしてて全然助けてくれないんだもん。」 そう言い下を向いてしまったお嬢。 「イチャイチャなんかしてねえ!一方的に絡まれてんだ!」と、言いたかったがそういう雰囲気じゃない。
/260ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4290人が本棚に入れています
本棚に追加