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その後の展開は馴れているはずの俺達でも、見るに耐えないものだった。
旨そうに弁当を食う琢磨を穏やかな顔で見る橘。
料理が趣味な橘がたまたま作っているだけらしいが、雰囲気は恋人そのもの。
その後、橘は琢磨が完食すると何処か見せつけるようにこちらを見るのだ。
それはせっせと毎日パンを買ってる俺ら(俺と賢一)に対する挑戦か?
見せつけやがって…
上等だ!俺を舐めんなよ!?
…口にはだしませんよ。それが何か?
べ、別に羨ましくてひがんでるわけじゃ無いんだからね!?
…とまあ、俺らでさえ羨望と憎しみが溢れてくるほどだ。
琢磨信者な方々はと言うと…
どす黒い感情を内に秘めながらも気絶寸前な顔をしている。
今のところでの戦意は無くなってしまったようだ。
中でもお嬢は重傷で、今にも死にそうなほどの青い顔をしながら虚ろな目で説明を求めてくる。
だから言ったろ。
終戦宣言だって…
~回想劇場 (終)~
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