田舎の娘と妖怪屋敷

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管理人室には二人の女性が正座させられていた。先程の女性とショートヘアにおかしなくせっ毛がはねた女性。 「結局何がしたかった?」 「客を寄せてアパートの契約金だけ残して追い払おうと・・・」 ショートヘアの女性が答えた。 「ふぅん、で、名前は?」 「香川玉緒です。香川県出身の狸です・・・」 ショートヘアの女性は香川さん。 「伊達沙織です。鎌鼬です・・・」 長い髪の女性は伊達さん。 「ふ~ん・・・」 家族のようだ。なので深く追求はしない。家庭の事情にどうこう言う権利はないし、そもそもそんな気はなかった。テキトーにながした。 彼女達の考えは安い家賃で客を寄せて河原さんやさっきのタヌキの姿を使い住人を追い出すと言う物、もちろん契約金は返さない。回転が早く簡単に金が入る仕組みだった。
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