田舎の娘と妖怪屋敷

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どうにも彼女達は自称、『妖怪』らしく親の代で人間の血が交ざり中途半端な存在らしい。妖怪でも人間でもないのが原因で酷く非難されたらしく何年も前に両親は他界。玉緒さんが沙織さんと、もうひとりいるらしい妹を育てたそうだ。 「ふぅん・・・」 こんな時、手を差し延べる人間が強いのか、それとも無視できる人間が強いのかはわからない。しかし、潤は前者だ。金には困っていない。彼女のひ孫の代までは遊んでいても充分に暮らせる莫大な金を持っているし、例え金がなくても彼女は前者だっただろう。 「そうか・・・なら俺がお前らの面倒見てやる。だからこんな詐欺みたいなことはやめろ。それと、俺はここに住むからな・・・!」
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