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耳に息がかかる。
「だ、誰だ!!?」
辺りを見ても誰もいない。気のせいだと決めつけ受話器を耳に近付けた。
「ふぅぅ~・・・」
「ううぅ・・・」
気のせいじゃない。とっさに受話器を睨む。
「あっ、ばれてもーたか!?ひっひっひ!」
受話器がしゃべり出した。
「ねーちゃんが新しい住人さんか。よろしゅう、わしは憑くも神の・・・ふぶっ!?」
全力で受話器を柱にぶつけた。
「なにすんのや!?頭割れた、絶対割れとるわ!血ぃ出てない?」
「うん、ひび、入ってる。」
「あ~あ、どないすんねん?わし年代物やで?レアなんやで?保障きかへんで?」
「粗大ごみが俺に話かけんなよ。」
「かー、もうゴミ扱いなんかい!ええか?わしらはのぉ最近の精密機会とかあのー〝しゅうせきかいろ〟とかとちごてちょとやそってじゃ壊れへんねん!!」
「じゃあ大丈夫なんだな?」
「えっ、いや、それは・・・」
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