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ローザリアは、魔剣を抱えて父親であるクロノスに渡した。
「ローザリアが次の魔剣の持ち主という事なのか?」
「ローザリアが保管庫に行って鍵を開けて魔剣を取り出せる筈ないでしょ?厳重に保管されてて…」
「どうしたんだクレア?」
クレアは、何かに気付きローザリアの視線に合わせ腰を落とした。
「ローザリア、その首筋にある痣どうしたの?」
「分からない。」
「お母さん!ローザリアの首筋の痣と魔剣についてる宝石の中にある紋章と同じ形してるよ?」
「…ローザリア、魔剣を手に持ってくれる?」
「うん。」
クロノスから魔剣を貸してもらいローザリアは、少々重い魔剣をクロスに手伝ってもらいながら手に持った。
シュンッ!
「ママ、見て!魔剣が形を変えたよ。」
「大物が誕生したみたいだな😓」
「貴方、感心してる場合?💢クロス、聖剣を探しに行きましょう!」
「うん!」
魔剣は、ローザリアを次の主に選んだ。彼女の首筋にある痣も魔剣を持つ事により消えた。
「パパ、お兄ちゃんは聖剣の持ち主じゃないのかな?」
「クロスは魔剣に選ばれ無かったからそうなるのか…しかし、聖剣がクロスの元に無いとなれば聖剣さえもクロスを選ばなかった事になるな。」
コンコン
「クロノス様、そろそろ会議の時間です。」
「ああ、直ぐに行く。ローザリア、私と一緒に会議に参加してくれるか?」
「うん🎵」
クロノスは、ローザリアの手から魔剣をはずさせ彼女を抱き抱え部屋を出ていった。
【主から離れる事は許されない。】
魔剣の意思は、ローザリアから自分を引き離さないようにと彼女の後を追った。
クレアとクロスは、人間界に下りて行き城の保管庫に行った。
「クレア姫、申し訳ありません。聖剣を頑丈に管理していた筈ですがこの様な事態になりどうすればいいか分かりません。」
「聖剣の意思で脱走したんでしょ?貴方のせいじゃないわ。」
「クレア姫、心優しきお言葉頂き感謝しております。」
「クロス、どうしたの?」
「ローザリアが魔剣の主に選ばれて僕は聖剣に逃げられたなんて…聖剣の主は僕を選んでくれなかったんだよ!」
「クロス、待って!まだ、そうとは言えないでしょ?貴方は、私の子供だから聖剣を持つしかくがあるの。だから、諦めないで。」
「お母さん…ごめんなさい。僕、お母さんもお父さんも立派な両親だから聖剣が見つからないとって焦っちゃったんだ。」
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