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圭は、バックからイヤホンを取り出して、音楽を聴きだした。
この音楽を聴くための本体とイヤホンは、日雇いのバイトにて一緒に働いていた人が、違うの買うからというので、くれたのであった。
ここから銭湯まではそう遠くない、しかし開くまでに時間あるので、自然と圭の歩く速度はゆっくりなものになっていた。
「ふぅ」
しばらくゆっくりと歩いていたのだが、
その途中、圭は止まり、周りを見回していた、
圭の視界に映るのは
登校中の学生。
ケータイ片手に歩いていく、スーツ姿のサラリーマン。
道路を走る、車やバイク。
ジョギングしてるオッサン。
そして、
晴れ渡った青空。
世界は今日も平和だと、圭は、なんとなく思ってしまったのであった。
そう、
この時はまだ、何も知らず。
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