第一章

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…20分後。 一人の男がもう一人の男を薄暗い部屋に放り込んだ。 「夏野サボったら…分かるよな?」 夏野からの返事を待たずに籠宮 朱哉(かごみや あかや)は倉庫の扉を閉めた。 「…いってぇ…あのクソ兄貴、いつか絶対ぶちのめしてやる」 朱哉が居ないのをいいことに悪態をつく籠宮 夏野(かごみや なつの) 朱哉と夏野は兄弟で朱哉は21歳、夏野は17歳。 彼等の両親は夏野が14歳の時交通事故で亡くなっている。 そして彼等の家…家こそが両親が残した唯一の遺産。 部屋数は6室あり二階へ上がる階段の下には倉庫がある。 その倉庫の掃除を今夏野が愚痴を言いながら片付けをしている。
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