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「それは協力する気はないということか?」
「ただ働きは嫌いでね」
「一億出そう」
「まいど~!」
「翔くんはどうする?」
「俺ですか? 衣食住と学校の面倒を見てもらえれば、喜んで」
「いいだろう」
「ねぇ、そう言えばあんた、一体何歳よ?」
「え~と、ちょっと待てよ…………十七、六歳だったかな?」
「……あたしと同じくらい!?」
「肉体年齢はな」
「肉体年齢は?」
「精神年齢は老成しててな、五十過ぎてる」
「オジサンね」
「五月蝿い、仕方ないだろ……六歳の時に両親は消息不明、出来ることは自分でしなきゃならなくなったんだよ」
「マジ?」
「マジで! お陰で料理はプロ級になった」
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