第零話

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「ち、ちょっと待てぇぇぇ!」 和麻が喚いてやがる。 「にしても、何で俺まで攻撃されたんだ?……一緒に居たからか? あぁ、「どうなってんだよ?」 目の前の惨状に見て同時に呟く。 「うん、何だ?」 莫大な火気が近付いて来るのを感知した。 「おいおい、今度はイフリートまで出てきやがったか? くそっ、日本はいつから魔界になったんだ!?」 「それ近付いて来る子に言ったら恨み倍増されるぞ」 和麻の呟きに嫌みを返す。 そして、現れたのは一人の少女。紅蓮の劫火を従えて、目に瞋恚を宿し、翳す右手に凝る刀はーー。 「和麻ぁぁっ!!」 和麻に右手の緋色の刀が振り落とされる。 「炎雷覇!? お前、綾乃か!」 和麻への返事は、炎雷覇の一閃。 「うわっ! だから何で俺まで攻撃されなならん!」 流れ弾とは思えない火球に、慌てる。 「うおぁっ!」 躱したつもりの火球が一斉に炸裂し逃げ道を塞ぐ。 .
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