1::張三李四:チョウサンリシ

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  「そうなんだぁ。僕達は岡原駅で降りるんだよ」 岡原駅までは30分くらいで、近くには僕の実家がある。 …この人達、近所に住んでたの? 「あ。電車来たみたい」 電車が来て乗り込むと、ウミから手を引っ張られて右隣に座らせられた。 そして左隣にレンで両手に花!…じゃないぃい! ただのサンドイッチ状態じゃないか! 僕は具材でふにゃふにゃのレタス1枚、2人は高級なパン。 僕を挟むんじゃなくて、(立派な具材の)ハルちゃんを挟めぇええ! 「…えっと、お2人の邪魔になりますよね?」 「俺とこいつがそんな仲に見えるのか?」 レンから不機嫌なオーラを感じて必死に首を振った僕。 「よく言うよ。まぁ、僕だってレンは願い下げだよ。若狭君を怖がらせちゃ駄目だよ」 ああもう焦れったい!腹黒バリタチが受けなんて新しいと思うのに! 「チッ」 僕を見て苛立たしげに舌打ち。 なんだか耐えきれなくなった僕は手が先に動いていた。 「もう僕が邪魔なら言ってください!ウミとイチャイチャしたいんなら、見てますんで勝手にどうぞ…あれ?」 目の前には呆然としているレン。 そして僕は自分の犯した失態に気付いた。 レンの胸ぐら掴んでるし、ウミなんて呼んでしまアッー! 「おい、お前…」 「ごめんなさい。ごめんなさい。もう殴るなら殴ってください」  
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