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電車に揺られようやく神山中区駅に到着した。
携帯に入れているキャラソンやらをイヤホンで聞いていた。
郊外だけど住宅地が密集していたりして、人通りも多く活気付いている。
土曜日なのに、神山高校などなど高校生の姿もちらほらと見える。
僕が通ってた岡原中学校の同級生はいないだろうけど、知り合いには会いたくないんだよね。
不良君達も華麗にスルーしとけば、触らぬ神に祟りなしだ。
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僕はルンルン気分で本屋を目指した。
目指して歩いていたら、本屋の入口付近で手をいきなり掴まれた。
びっくりして振り向くと、息が切れ切れで紺色の学ランを来た水島南高校の生徒が立っていた。
「ラン…!」
もういやになるよ!
なんで不良君と会っちゃうのかな?
CROWの副長、(綺麗な福岡弁受けの)夜が僕をまっすぐに見ている。
学ランにハァハァするぜ!
でも、僕は本屋に入りたいんだ!
「えーと、ランじゃないです。人違いですよ」
そう言って、僕は夜の手を優しく振り払った。
なのに、夜は力強くまた僕の手を掴む。
「俺は自分の目を信じちょうき、ラン」
挑発的に夜は微笑んだ。
も、萌えるじゃないか…。
僕は諦めて頷くと、夜は勝ち誇ったように笑った。
「僕はランだよ。とりあえず、本屋に行きたいんだけどな」
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