1::張三李四:チョウサンリシ

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  もう本屋は僕のテリトリーさ! もう少年漫画の新刊を2冊を手に持っていた。 そして、BL本コーナーへ! お目当ての『堕ちる羽』と『彼と手をつなぐ』と『恋を語ろう』を発見して手に持つと、横の夜はめちゃめちゃ不審な目をしている。 「あのさ、少年漫画は分かるばい?この3冊はちょっとな…」 「BLの良さが分からないだと…?いい?BLってのは…んぐっ」 夜は魅力を語ろうとした僕の口を手で塞いだ。 「わかったき、レジに行けちゃ」 背中を押され、レジへ。 店員のお兄さんは眉間に皺を寄せながら、会計をしてくれた。 「…で、お前昼は?」 「まだかな」 「じゃあなんか買って、広場で食べん?俺、話があるき」 有無を言わせない雰囲気を醸し出す夜に、渋々頷いた僕だった。 ハンバーガーとジュースを買って、ルウル神山の中にある広場のベンチに夜と一緒に座っていた。 家族連れが広い広場で和やかに遊んでいる。 ハンバーガーの包み紙を開けながら、夜が口を開いた。 「久しぶりやね、ラン」 「うん」 僕はカバンからパーカーを取り出してフードを被ってみせた。 「Fakerって今じゃ前の勢い取り戻しちょうけど、お前がいた頃ほどじゃないん。ホント、やり合いがないばい」 「僕が抜けたから弱くなったみたいな言い方やめてよ」 僕が抜けたぐらいで弱くなるはずはない。ヨウもタクもアサもみんな強かったんだから。 「…戻らんと?」 今更Fakerに戻る気なんてない。 それにいきなり総長をやめて抜け出した僕は恨まれてる。  
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