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「じゃあ、早いけど晩ご飯でも食べに行こうか」
「へ?」
僕は香に手を引きずられるまま、ルウル神山の中にあるファミレスへ。
香が奢ると言ってくれたけど、遠慮していたのに香は自分の携帯をちらつかせて、渋々奢ってもらうことに。
香の携帯=計り知れない情報網。
僕の携帯番号とメアドをバラすぞ、ってことを意味しているんだな。
「なに注文する?」
「うーん。海鮮ドリアがいいな」
香は店員を呼んで、海鮮ドリアときのこピザを頼んでいた。
「さて…」
香はポケットから写真2枚を取り出して、僕の前に置いた。
パーカーを被った僕が夜と赤外線で通信してる写真と、僕が夜に抱きついている写真。
どっちの写真は後ろから撮られたもので、こんな写真を撮られているのか分からなくて首を傾げた。
「この写真は?」
「…この写真は僕の2歳下の弟が撮ったもの」
香の弟…?
ますます分からない。
「僕はブラコンだからね、弟は可愛いよ。ただ、やることが僕以上にえげつないんだよねぇ」
香がブラコンなのにもびっくりだけど、香以上にえげつないなんて想像し難い。
「弟も僕と同じようなことしてるからさ。この写真をFakerとBatとCROWに売り付けてる」
FakerとBatとCROWに写真を売り付けてる…?
売り付け…
「はぁああ!?」
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