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「お前がいるから………お前がいるから俺達がこんな目に会うんだよ!!」
「お前のせいだ!!」
「お前何か死んでしまえ!!」
──────ハッ!!
「…………夢か……。」
最近良く変な夢を見る……。
それはとてもリアルで恐ろしい夢だ……。
「……………寝汗で気持ち悪い……。
シャワーでも浴びるか……。」
俺の名は長谷川健太。
市内の県立に通う高校2年生。
両親は物心ついた時には既に他界していたので、父方の祖父母に育てられていた。
しかし、その祖父母も昨年交通事故で亡くし、他に頼る親戚もいない。
15歳にして天涯孤独の生活を始め、両親と祖父母の遺産により、独りで生きていく術を学び始めた所で、今は学校からさほど離れていない、六畳二間のアパートを借りて生活している。
────キュッ
「………ふぅ。
さっぱりした……。」
俺はシャワーの蛇口を締め、脱衣場に出た。
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