ジキル

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
生暖かい風の吹き抜ける歩道橋の下。 僕は歩いていた。 何を考えるでもなく、ただ歩いていた。 だがそれは突然に、降ってきた。 とても小さなそれは、僕を見上げて、こう言った。 「危ないなぁ…そんなとこに居ないでよ!!」 何故か記憶が過去に…。 話の都合上である…。 《6時間前》 今日は4月1日。 僕、事木 流(コトキ ナガレ)は今日から高校生となる。 「そろそろ行くか…」 等と呟く。 高校は桜乃城高校。 8年前にできたばかりの高校だ。 等と話しているうちに到着。 玄関の名薄を見て新しい教室に入り席に着く。 僕がこの高校に入ったのは、1人の馬鹿に誘われたからだ。 「おぉ!同じクラスか!!」 それがこの男、剣野 栄太(ケンノ エイタ)いわゆる悪友だ…。 こいつとは中1から一緒だ。 名前の関係でいつも僕の前の席になる。 もちろん今回も…。 「なぁジキル!!さっき聞いたんだけど~、この高校の三年生に、ハイドっていう人がいるんだって♪」 「だから何だよ💦」 「会いに行けば?ジキルとハイド…お似合いじゃん?」 事木流→ジキル それがこいつが付けた僕のアダ名である…。 何とも適当だ💦 「あんた聞いてる?」 はっ💦 ここは…。 考える暇もなく、小さなそれのストレートがヒットした…。 何なんだ💦
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!