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夏が終わり、二学期が始まる。
今日は始業式、HRは早めに終わり周りの生徒たちはすでに帰宅している。
というのに佐藤京太は、オレンジ色の日差しが差し込む教室内で、クラスメートの真北と向かい合って席に座っていた。
「佐藤君、こことか、どうしよう」
「あ、いいんじゃないかな…はは」
なぜこうなったかというと、一学期のはじめの委員会決めで何を思ったか佐藤がクラス委員に立候補してしまったからだ。
はじめは好奇心だった。
しかしそれのおかげで、こうして遅くまで教室に居残って目の前の女とだらだら話す羽目になってしまった。
別に真北のことが嫌いなわけではない、むしろ可愛いしスタイルもいいし気分はいい。
だが今日、佐藤にはどうしてもはずせない用事があったのだ。
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