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プルルル………ピ、
???「はいこちら家路センター」
僕「直毅です。僕の家路を教えて下さい」
???「またですか…では途中から言いますよ。右に曲がって50メートル進んだ道のりがあなたの本当の家路で、その場所があなたの本当の家です」
直毅「違うよ…」
???「いいえ、そこがあなたの本当の家です」
直毅「違う!!!!あの場所はもう俺の家じゃねぇ、お前に何が分かるってんだよ!!!!」
???「しかしそこがあなたの居場所なんです」
直毅「もうあの家は終わってんだよ、母さんが死んでから、もうあの家は俺の帰る場所じゃねぇんだよ」
???「ですがあなたの帰りを待ってる人がいるんです、帰ってやってください」
直毅「嘘だ…父さんは母さんが死んでから僕に暴力を振るうようになったんだ……僕の帰りを待ってるもんか!!!!」
???「そんなに疑うのなら確かめればいいでしょう」
直毅「だからあの家はもう僕の
???「いい加減にしろ、この青二才が!!!」
喋ってる途中でいきなり怒鳴られた。
???「あの家こそあなたの帰るべき場所です……そこに帰りなさい。そして、あなたの父親と話してみなさい。きっと…………あなたの父親はあなたの帰りをずっと待ってるはずです」
直毅「だけど…もう戻れないだよ……僕は父さんと大喧嘩したんだ…それも殺す勢いで。それで家を出たんだ。なんで今さら……」
???「帰りなさい。そこがあなたの帰る場所だから」
直毅「もし…そこが帰る場所でなかったら殺しにいくぞ」
僕がそう言うとやつは鼻で笑った。
???「いつでもどうぞ」
ピ………。
帰ろう…………あの場所に。
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