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………
寒い
まだ吐く息が少しだけ白くなる春の朝
俺はそんな朝に目が覚め、そんな第一声をはなった
周りを見渡すとまだ皆、毛布にくるまっているみたいだ
いつまでもこうしているわけにはいかないな
俺は立ち上がり海をめざす
(因みにこのスラム街から海はかなり近く、見晴らしのよい場所もある)
先客がいるようだ
白い髪に白く伸びた無精髭、服装は修理工のような服きた還暦を向かえてそうなおじいさんだ
そのおじいさんから5歩くらい距離をとり海を眺めているとおじいさんがはなしかけてきた
「この街を出たいと思ったことはあるかね?」
俺は答えずに黙って海をみていた
「ふむ……街から出たくなったらワシに言ってくるといい。毎朝ここにいるからの」
そういっておじいさんはさっていった
「街を出るか……考えたこともなかったな…街を……か…」
そう呟いて街に出ていった
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