誰のせい?

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“え…うそだろ!?” そう思ったのは、 神楽ではなく沖田だった。 沖田はあのあと神楽のことが 心配になり、ついてきたのだ。 だが… 沖田の目に飛び込んだのは、 抱き合った神威と神楽。 いや、正確に言うと 神楽が一方的に 抱きしめられているだけだが。 それでも沖田の心を かき乱すには十分だった。 そして、 “一緒に来ないか” という神威の言葉が、 沖田に追い討ちをかけた。 沖田はなにもする事が出来ず、 ただただ立ち尽くしている。 「一緒に行くって… どこにアルか?」 神楽の言葉に 沖田はハッと我に返った。 そうだ、 ぼーっとしてる場合じゃない。 「…宇宙に。 神楽、エイリアンバスターに なりたいんだろ?」 「…!?」 沖田は 目の前が真っ暗になった。 チャイナが…宇宙に行く? 「神楽は大分強くなったよ。 吉原で見たとき、 そう感じたんだ。 …俺の側に、いなよ。」 話を続ける神威に、 神楽は呆気に取られている。 「…ちょっと待ちなせェ!!」 沖田は黙って 聞いておくことが出来ず、 その場に飛び出していた。  
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