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「サ、サド…!?」
「…やっぱりついてきたんだ。
なにしに来たの?」
神威は沖田を睨み、
神楽からゆっくり手を離す。
神楽は、沖田の登場に
とても驚いている。
一方神威はさっきから
気付いていたような様子だ。
「……。」
沖田は神威の質問には答えず、
まっすぐ神楽に
向かって近づいていく。
「…サド…?」
神楽は覗き込むようにして
沖田の目をみつめる。
次の瞬間、沖田は
神楽を思いっきり抱きしめた。
「…!?」
驚いたのは神楽だけではない。
神威も大きく目を見開き、
目の前の光景をただみている
ことしか出来なかった。
そんな二人は気にせず、
沖田は神楽を
抱きしめたまま呟く。
「お前が…好き、だ。」
耳元で聞こえる
沖田の言葉に、神楽は
顔が真っ赤になっていた。
「え…何、言ってるアルか?」
震える声で
沖田の言葉にこたえる。
神楽自身、
なぜこんなに胸が
ドキドキしているのか
わかっていない。
「…俺は、
ずっとお前が好きだった。
だから…」
そこまで言い、
沖田は神楽から体を離し
見つめ合う形になった。
すがるような目で、
神楽を見つめる。
「ずっとここに…
俺のそばに、いてくだせェ…!」
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