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「あれ、人間なのに
生きてたの?すごいね-…。」
男はニコッと笑ったまま
沖田に向かって拍手を送る。
「うるせェ!てめェは誰でィ!?」
「お前こそ誰だよ。神楽を
傷つけると、許さないよ?」
「ちょ、ちょっと待つアル…!」
先ほどから空気のように
なっていた神楽が、
二人の間に割ってはいる。
「お前ら落ち着くネ。
私が説明するアル!」
まず…神威!!
と、神楽はビシッと
神威という男に指をさす。
「こいつは沖田ネ!
…別に私は襲われてたワケ
じゃなくて、稽古つけて
もらってただけヨ。」
「な-んだ、ただの稽古か。」
と、神威は沖田に向かって
構えていた傘をおろした。
「…で、サド。
こいつは私の………」
途中まで言いかけ、
神楽がグッと唇を噛む。
…そんな神楽を見た
神威は、一歩前に出て
神楽の横に立った。
「可愛い可愛い神楽の兄です。」
よろしく沖田ー
と言いながら、
沖田に握手を求める。
「チャイナに兄なんて
いやがったのか…。」
沖田は驚きながらも、
神威との握手に応じた。
「 と こ ろ で ♪」
「いってェェエ!!」
神威はギュッと
沖田の手を力強く握る。
「君たち一体どんな関係なの?」
神威の言葉に、
沖田の顔はボッと赤くなった。
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