誰のせい?

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  ――――――――― 「くそッ!」 と一言呟き、沖田は 神楽を追いかけようとした。 「待ちなよ。」 …だが、 それを神威に止められた。 沖田は神威を睨みつける。 「なんでィお前は! 離せコノヤロー!!」 「まぁ落ち着きなよ。 …なんで君は、 神楽を追いかけるの?」 神威の質問に、 沖田は目を見開いた。 ――なんで…。 そういや、なんでだ? 「君は神楽のことは眼中に ないって、言ったよね?」 ――そうだ。 あいつは… ただのムカつくやろうで。 …なんで俺は今、あいつを 追いかけようとしてんだ? 悩んでいる沖田の様子を見て、 神威はフッ、と微笑む。 「まだ…自覚してないんだね。」 「え?今なんつッた?」 「別にー。 ただ、神楽は僕が 追いかけるから。 君は行かなくていいよ。 …迷惑、だから。」 そう言い、神威は 沖田の前からいなくなった。 「なんだッてんだよ…。」 公園で一人きりになった 沖田は、ただ立ちつくすこと しかできなかった…。  
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