誰のせい?

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「改めて、神楽と俺の違いを 思い知らされただけだよ。」 「…?」 神楽は目の前にいる人が 何を言いたいのかわからず、 首を傾げる。 「さっき神楽は、この花が きれいって言っただろ?」 「…うん。」 「俺は…この花は、 血のようにしか見れない。 純粋にきれいだと言える神楽 とは、やっぱり違うんだよ。」 そう言って神威は笑った。 …だが、 神楽にはその裏にある悲しみがはっきりと感じ取れた。 神楽は、 神威の手をギュッと握る。 「…でもお前は、この花を きれいだと思ってるネ。」 「え、うん…。だけど…」 「だったらそれでいいのヨ。 違いなんてどこにもないネ!」 神威の言葉を遮り、 神楽はニコッと笑った。 そんな表情を見て、 神威は神楽に手をのばし… 力強く、抱きしめた。 「!!……か、神威?」 「…好きだよ。」 「……!!」 神威の突然の言葉に、 神楽は顔を真っ赤にする。 “だからさ、神楽…” と、神威は言葉を続ける。 「俺と一緒に…来ないか?」  
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