小さな物語

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  『できた!***ちゃん!できたよ!』 大きな図形を描くのは、幼い僕にはまだ少し難しかった。 ちょっとした達成感とともに額には汗をかいていた。 『見れば分かるよ。』 君は相変わらずだった。 『そうだね、えへへ。ねぇ、***ちゃんは何をお願いするの?』 『ないしょ』 人差し指を口元にあてて、少し笑った。 すごく久しぶりの笑顔だった。
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