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篠崎先生の授業が始まっても、
先ほどの嫉妬の色に染まった優樹の瞳を思い出し、リクの心臓はまだ落ち着きを見せてくれなかった。
チラリと横目でまだ優樹の戻らない隣席を確認して小さく吐息が漏れる。
(篠崎先生の授業が終わるまでは帰ってこないつもりだね、きっと。)
リクは正直、優樹の変貌に少しばかり・・・いや、かなり戸惑いを感じていた。
“付き合う”って言葉はなかったけど、
多分、
私達の関係はルームメイトから恋人へと進展した。
付き合うってどんなことをするものなのだろう?
優樹が、
優しく触れて、抱きしめてくれるなら
私は何を返せばいいのだろう。
あんな、
“どこかの馬鹿が嫉妬させるから悪い。”
あんな目で見つめられたら
私はどうしたらいいんだろう
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