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―――三ヶ月前
「急に、東京に転勤になった。二週間後には、行くよ。今までありがとう、いい奴見つけろよ」
そう言って、あっさりと私の前から居なくなった元カレ。
二年も付き合って、それなりの未来もあるかなって想像していたのに、『ついてこい』とも、『待ってろ』とも言わなかった。
遠恋っていう手もあるはずなのに、実に呆気なかった。
あっさりし過ぎてて、『連れていって』とも『別れたくない』とも言えず、縋り付くことも、彼の前で泣くことも出来ず、ただ黙って見送った。
あんなに、『愛してる』って言ってくれたのに、『少しの時間でも会えたら嬉しい』と会いにきてくれていたのに、私は、彼の特別ではなかった。
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