香澄VS甲斐様 Round5

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あぁ、やっぱり、勇樹のことで、淳也を傷つけていた。 淳也に甘え過ぎた。別れた男のことで泣かれた淳也の気持ちを、甘く見すぎた。 私は、馬鹿だ――― 「淳也、ありがとう。大好き。」 好きの気持ちが伝わるように、淳也をより強くギュッとした。 「香澄、違う。そういう時はキスするんだよ。」 嫌な思いをしてもなお、優しく甘い言葉をくれる、どこまでも素敵な人。 見上げたその顔は、言われなくても、キスしたくなるほど妖艶で、眩暈がしそう。 そっと、目を閉じ、淳也の唇に吸い寄せられるかのようにキスをした。 触れるだけのキスだけじゃ、大好きな気持ちは伝わらない。
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