香澄VS375番台

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――― ――――― 別れてからも、ほぼ毎日通ってると、少しずつ知り合いも増えてくる。 スロしながら、たまたま隣り合わせになったおっちゃんからコインを少し頂いたり、おばちゃんの目押しを手伝ったり、兄ちゃんから、ワゴンサービスしてもらったりと、何かと楽しい。 一日の使う額を決めてるから、出なければ、漫画読んで帰ったり、マッサージ器で疲れをほぐして帰ることもあるが、これはこれで楽しみの一つ。 会社から15分、家から5分のこのパチ屋が、今の私のオアシスなのだ。 閉店まで居たら、たまたま儲かった知人のおこぼれを頂戴して、ご馳走になることもある。 といっても、そこは、25歳の女。下心や、恋愛沙汰になりそうなのは、やんわりとお断りして、大人の女性として振る舞っている。
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