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銃口から放たれる眩い閃光は、瞬く間に宝箱のグラフィックをデータ片に変え、ぽっかりとした穴を開けた。
「久々の来客だが…なんだお前?」
赤服の青年の声
先程まで宝箱に寄り掛かり寝息を起てていた青年は、銃口から放たれる閃光よりも早い速度で跳躍し、装甲の機械の後ろに回り込んでいた。
「Realのプレイヤー…じゃないよな?なんでD.Bが使えるんだ?」
『ウィルス、感知。パルス確認。通常戦闘モードに切り替えます。』
装甲の機械の呟き。
同士ほどか、それはガシャンガシャンと物理的な音をたてて、身体全体を変形させていく。
『戦闘スタイル。ウルフ』
変形が終わると、装甲の姿はキャタピラは細く力強さを醸し出した後ろ脚へと変形し、手も地を着き前脚へと切り替わり、【狼】の姿へと切り替わった。
ウヲォォォォォォン!!
威嚇、孤高の強さを表す雄叫びを吐く口には、鋭い牙が垣間見えた。
「おぉ、かっこいいな。」
青年は、驚く事なく、むしろ余裕すら感じられる。
周囲には、活気立たせるかのように、データを修復させる蝶が舞っていた。
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