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僕がまず始めに目をつけたのは、クラスメイトのYさんである。
ショートヘアに丸長の眼鏡。中肉中背の女生徒で、我がクラスの委員長だ。
僕の長年の経験から推測するに、彼女の委員長の仕事を手伝っていけば、フラグが立つに違いない。今度、是非試してみよう。
しかし、どうにも彼女は喋り方が独特な人なので、僕のギャルゲの経験が通じそうにないのも事実。
一体彼女は、何を意識しているのだろうか。
まぁ、いい。
これ以上は、個人情報に関わるため、伏せさせていただこう。
無論、名前もだ。
……というか、僕自身、苗字だけで名前を知らなかったりする。
閑話休題。
では早速。
Q、兎上氏のことは、よくご存知ですか?
「はぁ。兎上についてっすか? ……いや、まぁ、諸事情により知っているっすけど」
Q、では、最近の兎上氏のリア充についてどう思いますか?
「リア充? どういう意味っすか?」
Q、兎上氏が、着実にハーレムを作りつつある現状のことです。
「は、はは、ハーレムっすか!? い、いい、いや、兎上にはちゃんと彼女がいるっすから、そんな破廉恥なことは決して……」
Q、無意識にハーレムを作ってしまうことこそが、彼の主人公補正の一つなのですよ?
「む、むむ、無意識にっすか……。うぅ……。確かに、あっしも……」
Q、え? 何ですって?
「な、なな、何でもないっすよ!」
Q、それでは、私と共に兎上氏のハーレムをぶち壊すつもりはありませんか?
「そ、それってつまり……。兎上を、彼女一筋にするってことっすよね……?」
Q、そうですが、何か?
「……そ、そうっすか……。い、いや、別に、それも良いことだと思うっすよ!? でも、それだとあっしに可能性が残されなくなってしまうわけだし……。って、いや!そうじゃなくて!違うっす!今のは無しっす!」
Q、…………それでは最後に、兎上氏について、どう思いますか?
「………………い、いい奴っす」
よし。
誰か、爆弾もってこい。
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