我、次元の限界を超えし者。今、逆襲の時

4/18
前へ
/320ページ
次へ
僕がまず始めに目をつけたのは、クラスメイトのYさんである。 ショートヘアに丸長の眼鏡。中肉中背の女生徒で、我がクラスの委員長だ。 僕の長年の経験から推測するに、彼女の委員長の仕事を手伝っていけば、フラグが立つに違いない。今度、是非試してみよう。 しかし、どうにも彼女は喋り方が独特な人なので、僕のギャルゲの経験が通じそうにないのも事実。 一体彼女は、何を意識しているのだろうか。 まぁ、いい。 これ以上は、個人情報に関わるため、伏せさせていただこう。 無論、名前もだ。 ……というか、僕自身、苗字だけで名前を知らなかったりする。 閑話休題。 では早速。 Q、兎上氏のことは、よくご存知ですか? 「はぁ。兎上についてっすか? ……いや、まぁ、諸事情により知っているっすけど」 Q、では、最近の兎上氏のリア充についてどう思いますか? 「リア充? どういう意味っすか?」 Q、兎上氏が、着実にハーレムを作りつつある現状のことです。 「は、はは、ハーレムっすか!? い、いい、いや、兎上にはちゃんと彼女がいるっすから、そんな破廉恥なことは決して……」 Q、無意識にハーレムを作ってしまうことこそが、彼の主人公補正の一つなのですよ? 「む、むむ、無意識にっすか……。うぅ……。確かに、あっしも……」 Q、え? 何ですって? 「な、なな、何でもないっすよ!」 Q、それでは、私と共に兎上氏のハーレムをぶち壊すつもりはありませんか? 「そ、それってつまり……。兎上を、彼女一筋にするってことっすよね……?」 Q、そうですが、何か? 「……そ、そうっすか……。い、いや、別に、それも良いことだと思うっすよ!? でも、それだとあっしに可能性が残されなくなってしまうわけだし……。って、いや!そうじゃなくて!違うっす!今のは無しっす!」 Q、…………それでは最後に、兎上氏について、どう思いますか? 「………………い、いい奴っす」 よし。 誰か、爆弾もってこい。
/320ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14312人が本棚に入れています
本棚に追加