我、次元の限界を超えし者。今、逆襲の時

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うん。鬱だ、死のう。 ダメだな。ダメだ。 やはり、三次元の女は怖い。女の子は、二次元に限る。 というか、冷静に考えてみると……。 そもそも情報収集にあたって、女性に話を聞くのが間違いだったのだ。 今回のように、地雷を踏んだり、余計なフラグを立てたりしてしまう可能性が生まれてしまう。 そうだ。 情報は、男から聞き出すとしよう。それがいい。 丁度、僕のクラスメイトに、兎上氏について詳しそうな人間がいるわけだし。 彼の名は……S君。 ……何なんだよ。ふざけんなよ。皆イニシャルSじゃねぇか。区別つかねぇよ。そういう点ちゃんと考えて名前付けろよ、駄作者が。死ね。お前はリア充じゃないが、死ね。 閑話休題。←濫用 とまぁ、そういう愚痴は置いておいて。S君は兎上氏とは数年来の親友だ。誰よりも長く、近くで兎上氏を見続けていたことになる。 彼以上に、兎上氏のことを知っている人はいないだろう。情報収集に置いて、最適の相手だ。 これで奴がイケメンじゃなかったら、是非とも仲良くしているところなのだがね。たとえリア充でなくても、イケメンは皆爆発すればいいんだ。 コホン。失礼。 では、気を取り直して早速。 Q、失礼。S君。少し話を聞いてもいいかな? 「御宅田……? なんだ、急に。部活があるから、手短に頼む」 Q、勿論だとも。S君。君は、兎上氏についてどう思う? 「ッ」 Q、S君? 「……お前もか、御宅田」 Q、え? 「お前も、俺と駆の関係を、そっち方面の関係だと勘違いする奴か……!」 Q、あれ? え? ちょ、どうして拳の握り締めているんだい? 「どいつもこいつも……。俺にそっちの趣味は無い。駆に対して抱いてるのは、友情だけだ。それ以外は断じて無い。勘違いする愚か者は、暴力でその考えを叩きなおしてやる」 Q、あの、ね? だから、なぜ拳を振りかぶっているんだい? ねぇ? 聞いてる? 「……最後に何か言うことはあるか?」 Q、まさかクラスメイトにそのセリフを言われることになるとは ここはどうやら、穏便に、場を治めることが必要とされているらしい。 Q、最近はBLも需要があると思うぞ? 腹部に伝わる強烈な衝撃と共に、僕は気を失った。
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