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「うるせぇな、クソモヤシ」
「うるせぇな、じゃないですよ! 何を仕出かしてくれてるんですか、あなたは!
……てか、俺今死にましたよね!? 最愛の彼女に殺されましたよね!? いとも簡単に生き返っちゃったよ! 軽ッ! 俺の命、軽ッ!」
ふと、ブスブスと刺されまくった背中に手を当ててみる。
傷口はおろか、傷跡や血痕すら残っていなかった。
イッツ ファンタスティック
……とりあえず、スク○ニ万歳。
「……ったく……、それにしても酷い目にあった。まさかキャラ変ごときで最愛の彼女に刺殺されなんて夢にも思わなかったぞ。
……やっぱ夕梨は、いつまでも優しい夕梨で居てくれれば………」
「…………ふふ、ふふふふふ。
駆………駆………だーいすき」
「ちょっと茜さーん!!催眠術まだ解けてませんよー!!
ダメ!ダメです!ヤバイですって!夕梨が包丁を舌で嘗め回しちゃってますよ!
どこの連続通り魔!?」
「…………あぁ。忘れてた忘れてた。……ほいっと(パチン)」
茜さんが、頬をポリポリ掻きながら指の鳴らす。
すると、例の如く夕梨からは禍々しいオーラが消え去り、いつもの穏やかな彼女の雰囲気が漂い始めた。
「…………あ、あれ? 私、何を……?」
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