暴走純愛一周年記念番外。その名も……

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―――――。 「――――さて、と。 以上がクソモヤシのキャラ変だな」 「……はぁ……はぁ……。 想像以上に疲れましたね、コレ……」 何とか茜さんの無理難題なキャラ変更の提案をこなした俺は、大きくため息を漏らした。 いや、まぁ、正直死ぬかと思ったよ。 「……いやぁ、流石のアタシも今回ばかりは、テメェのことを認めざるをえないな」 「まぁ、頑張りましたからね」 「"主人公キャラを濃くしろ"って言ったら……まさか手から必殺技的なものを出すとは思わなかったぞ。 なんだ、あのレーザーみたいなのは」 「あぁ、カケル・ギャラクティカのことですね」 「名前、かっこ悪いな、オイ。なんか、がっかりだよ」 「まぁ……といっても、全身のイグリスを右手に集中させて、爆発的に放出するだけの技なんですけどね」 「イグリスって何だ!? オーラ!? "気"的なものか!?」 「たまに成功するんですよね。 いつも家で練習してるときは失敗ばかりですけど」 「ほぉ……。成功ってお前……。今のテメェの必殺技でガーデンカフェにデケェ風穴開いたんだけど? こんな危ねぇもん家で練習するなよ。 失敗してたら何が起こってたんだよ。オイ」 「この前は、黒豆が出てきました」 「お前、死ねよ、今すぐ」 「何ですと!?失礼な! コレでも喰らえ茜さん!カケル・ギャラクティカ!!」 「うわ、気持ち悪ッ! 何だ、コレ!変な赤い粒粒したものが飛び出てきた!怖ッ」 「あ、失敗した。 ……それは……ぅん……まぁ……アレですね……うん……」 「おいぃぃぃ!何なんだよ、コレェェェ!誤魔化すなよ! 絶対ヤバイ物だろ、コレ! てか、腕に付いたじゃねぇか!」 「大丈夫ですよ! ………………多分、死にはしないと」 「ぐああぁぁぁぁぁ!! なんか腕に紫色の湿疹がぁぁぁぁぁ!!」 「落ち着いて下さい、茜さん! 冷静にしっかり対処すれば、大丈夫ですから!俺の言うコトをしっかり聞いてください!」 「あ、あぁ分かった! この湿疹の原因はテメェなのに、なぜだか今はクソモヤシがすげぇ頼もしく見えるな……」 「いいですか? まずは、湿疹が全身に広がらないように腕を肩から切断して―――――」 「いやあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
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