暴走純愛一周年記念番外。その名も……

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「―――……ふぅむ。 静香、紫婉、吉岡、井沢、夕梨、クソモヤシと来て、次はいよいよラストのアタシか」 店内の隅で体育座りをする俺達を一瞥して、茜さんは呟いた。 はぁ。このグダグダでやりたい放題だった番外も遂に終わりか……。 長かった。実に長かった。 今日は早く寝て、忘れるとしよう。 「……しかしアレだ。困ったな……。非常に困った。」 だがしかし、ここに来て茜さんが、何か浮かない顔をして考え事をしている。 たまらず、俺は体育座りをしながら顔を上げた。 「……どうかしたんですか、茜さん……」 「いや、な、クソモヤシ。 ここまでのキャラ変は、なかなか順調にやってこれただろ?」 「順調……ねぇ……。まぁ。ある意味そうと言えますけど」 「そうだろ? でもな、ラストを飾るアタシの番に来て、大きな問題が出てきたんだよ」 問題? 一体なんだというのだ。 こんだけ大暴れして、今更問題なんて出てくるハズが――― 「ほら。アタシって、キャラにおいて欠点部分が皆無だろ? それなのに、このアタシのキャラを変更しようとしても……これ以上魅力的になるわけがねぇって話だ」 ビキ。 なんだろう。 空間が割れる音が聞こえた。 「んま、いいか!ラストをアタシで飾れなかったのは残念だが、それはそれで、アタシはアタシのままで十分だってことが証明されたわけだしな~!」 ビキ、ビキ、ビキキ。 なんだろう、この頭のリミッターが外れた感覚は。 この、体の芯から湧き上がるような怒りは。 「いやぁ~良かった良かった!実に有意義な番外だった! それじゃ、テメェら、ご苦労だったな!今日はこれにて解散ってことで!」 プチッ。 あ、もう無理。 ちょっと我慢の限界。 「………く…くく……ふふふふふふふ」 俺は抑えきれないこの怒りを笑い声に変換し、ユラリと立ち上がった。 すると、俺の後に続いて、他の体育座りメンバーの5人もユラユラと立ち上がり始める。 どうやら、皆、同じ心境らしい。
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