愛をくれた人

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「雪乃!?!?」 振り向いた翔の目に 入ったのは 雪乃とは違う女の人だった。 翔が不思議そうな顔をしているのと同じように、その女性も不思議そうな顔で翔を見る。 「誰?」 女性は そばにやって来た誠に そう尋ねた。 「あぁ? しらねぇよ!勝手に入ってきたんだよ!!」 女性を呆然と見つめる翔。 何故なら 女性は明らかに ベッドから出てきたような 下着に近いような格好をしていたから。 『ここに…雪乃はいない……?』 一気に気が抜けた翔は 抵抗することもなく 誠に玄関から外へと 放り出された。 「あの女とはもう関係ねぇんだよ!! 二度とここへは来るな!!」 そう言って 勢いよくドアを閉めた。 その場から 動くことも出来ず 頭を抱えるようにすると 全身を震わせていた。 小さな声で 何度も何度も 雪乃の名前をつぶやきながら…… .
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