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「あ……」
しまったという顔でもしたのかな?
瞬時に理解してしまった龍牙は、私に、自分の着る予定だったバスローブをかけて、そのまま、また、抱っこされた。
足で豪快にドアを開けて、龍牙の部屋まで連れていかれると、すぐに布団をかけられて、寝させられる。
うん、心配はありがたいけど、忘れてる。
「髪、乾かしたい」
濡れたままだと、悪化しそうだし。
「待ってろ」
すぐに出て行こうとする龍牙の手をつい引っ張ってしまった。
「……ごめん」
振り返った龍牙を見て、やっと、我に返ると恥ずかしくて、カァとなる。
そのまま繋がった手をはなすと、龍牙の手が頬をなぞる。
チュッと軽くおでこにキスが降ってきた。
「すぐ戻る。それとも、誰かに持って来させるか?」
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