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「あ、あの……」
「ん?」
そんな優しい声は、いいから、気づいて!
お願いだから、自分の姿に気づいて!
「……その」
「何?」
「ゆ……」
「ゆ?」
「揺れてるものを閉まって下さいッ!!」
「あ?……わりぃ」
髪を拭いてくれるのはありがたいけど、その手の動きに合わせて揺れ動くんだもん。困っちゃう。
急いで、隠してくれたのはいいけど、なぜにタオル?
タオルだと、リアルに想像しちゃうじゃん。
「…い」
「…………」
「おい!」
「へ?何?」
「また、のぼせたか?」
「え?大丈夫だと思うけど、顔、赤い?」
それなら龍牙のせいだからって言おうと思ったのに、でこに手を当ててくる。
「まさかと思うけど、熱あった?」
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