代償

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「そんなに心配いらないよ。それに、聞いててくれるんでしょ?それだけで、頑張れるから」 多分、大貴くんのことだから、盗聴してくれるはず。 だから、一人でも、戦える勇気が沸いて来る。 たかが、女同士のいざこざだし、心配し過ぎだよね。 まあ、ちょっと度が過ぎるとこはあったけど。 「あー、俺、出かけるとこだったのに。しゃあないか」 あの温かくて大きな手で、頭をポンと一回軽くして、 「そこで待ってろ」 と顎で庭を指し、戻っていった。 ふぅ、澪奈ちゃんと話す前に、めちゃめちゃ、疲れて、疲労感たっぷりなんですけど。
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